ニュース速報 第3ラウンド:相変わらずか、 それとも行き詰まり解消か

その1~選挙運動

  • 3月2日月曜日、イスラエルはここ12か月で3度目となる総選挙を実施することになる。2019年4月と9月に行われた過去2回の選挙とも、イスラエルの一院制議会「クネセット」で120名いる議員のうち61名の支持を得ることに成功した政党党首がいなかったためだ。
  • 11月末に選挙運動が始まって以来行われてきたすべての世論調査で、今選挙も再三行き詰まるであろう、という見通しが出ている。
  • 結局のところ、年末に4度目の選挙を行うしかないのではないか、というのが一般的な見解だ。
  • つい先週まで世論調査では一貫して「青と白」党がリクードを1〜4議席リードしていた。しかし、最新の世論調査によると状況が逆転して、現在リクードが1〜2議席リードしている。
  • 「青と白」が弱まった一方で、労働・メレツ党の左翼団結の強まりが見られ、中道左派連合は42〜44議席の安定な状態を保っている。
  • アヴィグドール・リーバーマン率いる「イスラエル・ベイテイヌ」は、前政権の崩壊を引き起こし、リクード主導連合に再度加わることを拒んで、過去1年にわたり主要政党となってきたが、どちらの連合にも加わらない立場をくずしていない。
  • 「イスラエル・ベイテイヌ」なしのため、リクード主導連合は61議席を下回った。
  • リクード主導連合内の超正統派「シャス」と「ユダヤ・トーラ連合」の2党は、それぞれ8議席あたりで安定している。数ある国家宗教政党は、今選挙に臨んで新しく、「ヤミナ」と呼ばれる政党を形成した。
  • リクード主導連合は、選挙運動期間を通して56〜58議席を確保し続けた。 最近のリクードの強さは、「青と白」の有権者ではなく、主に右翼政党に起因する。
  • 「ジョイント・リスト」は3つのアラブ系イスラエル人政党から成る連合で、13〜15議席を獲得することが予想され、大いに期待がかかっている。「青と白」主導少数派政府を支持する可能性もあるが、「青と白」主導連立政権の一部となることは予想されていない。

その2~予想結果

  • 今選挙は、「青と白」とリクードの二大連合のどちらかが61議席を確保できるか否かにかかる。これは皆無に等しいが、リクード連合には多少達成できる見込みがある。
  • 2番目に重要なのは、リクードと「青と白」のどちらの政党が最も大きくなるか、ということである。大統領は通常、最も大きい政党の党首に組閣する権限を与える――ただし、そうしなければならないという「義務」はない。

 

明確な予想結果

  1. リクード主導連合が61議席以上を獲得した場合どうなるか

ネタニヤフ氏は連立政権を樹立し、首相任期中は裁判が延期されるように法改正を求めるだろう。

起訴に続き、3月17日に開廷する裁判を構え、同氏の組閣権利の正当性をめぐって高等裁判所に請願書が提出される予定だ。

また、ネタニヤフが裁判免除を求める動きに抗議して、同氏に対し大規模なデモ活動が催される予定であるほか、リクードの連合加入政党や党内一部の指導者、そして議員に圧力がかかることになる。

  1. 「青と白」がリクードを破り、労働・メレツとイスラエル・ベイテイヌと共に少数党政府を成立し、クネセットでジョイント・リストの消極的支持を確保できた場合どうなるか

かなり物議を醸すことになるだろう。このような政党配置に反対するデモ活動が広範に渡ることが予想される上、「青と白」党内で分裂が起こる可能性がある。

 

結論 一見明確な予想結果である――それ自体はあまりありそうにない結果ではあるが、もし起これば、政情および社会情勢に対する不安への扉を開くことになるだろう。

 

再三の膠着状態

 

それにもまして起こる可能性が高いのは、どちらの二大連合も61議席を確保できない状況である。「青と白」に関しては、少数党政府支援の件でジョイント・リストと合意できず、したがって過去2度の選挙のときと同様、再度行き詰まり状態となる。

 

1.4度目の選挙がまずありえない理由

 

  • 2020年の国家予算が成立していないため、医療(コロナウイルスの緊急事態以前から)、福祉、警察、およびその他多くの政府機関で問題が拡大している。
  • リクードを除く政党はすべて、財政および組織資源が枯渇しているため、再選挙に反対するだろう。
  • ネタニヤフと、シャス党党首アリエ・デリ以外の政治家はすべて反対するだろう。
  • すべての政府省庁と防衛機関が反対するだろう。
  • 一般大衆が強く反対するだろう。
  • 企業および金融部門が強く反対するだろう。

上記の理由から、ネタニヤフと彼を取り巻く支持者による再選挙強行の試みはきっと失敗に終わるだろう。ネタニヤフの政治力は、3月17日に開始される裁判で弱まることになる。

 

2.行き詰まりを解消するには

それには、1つあるいは複数の政党が「ブレイク」して立場を変えなければならない。以下に予想される状況を可能性の高い順に並べてみた。

  • 最も「ブレイク」(分裂)しそうなのは、リクード同盟政党の特にヤミナなどだ。ネタニヤフが61名の議員の支持をまたしても確保できなかった場合、ヤミナとユダヤ・トーラ連合は他を当たるように強い圧力を受けることになるだろう。
  • ギディオン・サアルが内乱を起こし、リクード議員数名を連れて「青と白」連合に寝返ると、リクード自体が「ブレイク」(解体)する恐れがある。
  • 一般大衆もまた、大規模なデモ活動を行い、政治家が組閣に向けて解決法を見つけることを要求することで「ブレイク」(反乱)する可能性がある。
  • またその逆に、リーバーマンが「ブレイク」(折れる)しリクード連合に再加入した場合は、再び過半数を超えることになる。
  • 「青と白」の選挙結果が芳しくない場合(31議席未満)、同政党を形成するために結合した政党が「ブレイク」(分裂)する可能性がある。その中にはリクード主導連合に加入する政党も出てくるかもしれない。

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